■ デビルサバイバー2
ニンテンドーDSのシミュレーションRPG。
メガテンシリーズのひとつで現代日本が舞台。
大地震に見舞われた東京。情報途絶による混乱、停止した行政機能、救助する側すら災害に呑まれるなかで街にあふれる大量の悪魔たち。そして、謎の異形「セプテントリオン」の襲来。
極限状態のなか、悪魔を使役するプログラムを手に入れた主人公は、仲間たちとともに、災害をもたらした元凶を突き止め、試練の七日間を生き延びるための戦いに身を投じることになる。
主人公(高瀬佑人 / ユウト)
都内在住、高校三年生。デフォルトネームなし。
本人のセリフは必ず選択肢となるため、性格もプレイヤーそれぞれ。
ただ、とんでもないひとたらしであることだけは確か。選んだ選択肢に関わりなく、幼なじみ以外は出会って一週間足らずのルートリーダー全員にあそこまで入れこまれるとは……もう、プレイヤーにすら理解できないレベルに到達しているとしか。
ルート分岐前に言われるヤマトのセリフによると、「優しいから情に流されでもしないかが不安」らしい。まあ、ヤマトからすれば「自分より劣る相手とつるんでいる=優しさ」なのかも知れませんが。
以上+ゲーム内での活躍と、感情の起伏がゆるやかな感じの表情グラフィックから、私の中では、ムダに度胸があって頭の回転が速く、何考えてるかわかりにくいのに、相手が何を考えてるかはびっくりするほど察して、望むことばをくれる人、というイメージです。
生来の優しさから無意識に相手の望むものを返そうとする上に、幸か不幸かそれが全方向+非常に高いレベルで実現できてしまうだけのポテンシャルを持ち合わせてしまった人。どこに身を置いても柔軟に適応してみせる。基本的には誰のことも否定しないし拒まない、みたいな。
峰津院大和(ヤマト)
政府の機密機関ジプスの局長。かつ、古来霊的な力でもって日本を守護してきた峰津院家の当主。
本人曰く、一族に伝わる力でもってジプスをまとめ日本を守るためにのみ存在を許される、この国の影。天賦の才と英才教育が相まってできあがったとんでもなく優秀な17歳。ただ、世間と隔絶して生きてきたため、意外に他愛のないことを知らなかったりも。
冷徹で苛烈な実力主義者で、能力のない者をクズと言ってはばからない。自分たちの犠牲の上に生きる他力本願な大衆と、己の利権と地位を守るために国家を食い物にする為政者、それを是とする社会を倦厭している。
主人公の能力を認めすぎたあまり、ボケようがからかおうが、もう何をやっても絶賛しかしてこない。その傾倒ぶりは、彼からの電話を受けた主人公に「ラブコール?」という冗談が向けられるほど。ほんと大丈夫か局長。
恐ろしいのは、続けて電話の内容を問われ、冗談で「好きだって」と答えると、本気にされるからそういう冗談は止した方がと他の仲間にたしなめられること。
ちょ、どんだけー!?
志島大地(ダイチ)
高校三年生。主人公の幼なじみ。
ちょっと臆病ながら、人なつっこく気の良い常識人。異変のなか誰もに評価される主人公のとなりで、十人並み以下な自分を情けなく思うことはあっても妬むそぶりもなく、出している結果を見ればちょっとくらい調子にのってもよさそうなのにいつまでたっても自信なさげ、そんなダイチが、それでも自分がやらなきゃいけないんだと勇気を出すくだりといい、実にいいキャラだと思います。
峰津院都(ミヤコ)
ゲームには登場せず、公式設定資料集でのみ存在を語られる少女。
外見はヤマトとうり二つ。ヤマトに何かがあった際のスペアとして使うために峰津院家が用意していた、ヤマトすら存在を知らない双子の妹。開発の初期段階では、ヤマトがゲーム中に死亡した場合には、仲間にも正体を明かさず入れ替わる予定だったそうで。
二次創作内での性格は、設定資料集のイラストの、自信に溢れて不敵に笑うヤマトと真逆の、伏し目がちで思いつめたような表情から来ています。
いつでもヤマトと違和感なく入れ替われるように、あらゆる分野の研鑽を積み、動きのくせや言葉遣いも同じようにしているのに、ヤマトの身代わりを務めるにはどうしようもなく自己を尊ぶ感情が薄い、というか。己より劣る愚者に己の将才を捧げることを強要されてきた末にプッツンきれたヤマトとは、根本的に思考回路が異なっているイメージが。
ヤマトに対して抱いているのは、憎しみやねたみではなく、かといって愛情ともまた違う、ただ特別な存在だという認識。どんなに努めようと結局は届くことのない、影たる自分を踏みつけて立つ、そうあって当然の本体、みたいな。
ヤマトとして生きることになって、最善は尽くすけれどそれでも彼の不完全なコピーにしかなりえないっていう諦観のもとに生きている、というか。
妄想全開です。本当にすみません。
憂う者(アル・サダク)
外見は、白い髪に銀のひとみの細身の少年。
指パッチンで悪魔を消すわ、空から降ってくるわ、どう見ても人外です本当に(ry
ヤマトとは、愛憎(ただしヤマトからのほぼ一方通行)入り交じる過去のいざこざがある様子。
何を言っても本気でネタバレなので、彼について思ったことだけ。
彼が価値を見出して救いたいと思ったのは、あくまで『自由の可能性を持つ存在』としての人間なんだな、と。だから、可能性を奪われた上での人類の存続よりも、人類が生き延びる可能性それ自体を狭めることになろうとも、人間の持つ自由意思を生かすほうに動こうとするわけで。
自由であれ、って望みは本当なら強制からは一番遠いはずなのに、ある意味では事件の黒幕であるアレと同じく、人に対してかくあれかしという理想があって、そこから遠ざかるならと干渉しちゃったりもするわけで、そういう無自覚な我が侭さというか、ちらりと見える傲慢さが彼の魅力の一つなのかなと。
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